そうだ銭湯に行こう。

金欠のため今自宅のガスが止まっている。そうなると風呂に入れない。髪が痒くなってくる。どうしたものか。

そう思い悩む日々を過ごし、ようやく昨日お金が手元に戻ってきた。ガス代は振り込んだが復旧は明日になる。しかし風呂には早く入りたい。髪はシャワー水洗いでもいいが、この季節に水風呂はゴメンである。誰かのうちにお邪魔して借りるかなと思った矢先、いい考えが浮かんだ。

そうだ、銭湯があるじゃないか!

思えばここは東京、江戸。銭湯の本場ではないか。早速iPhoneで探す。近所の「玉の湯」は残念ながら数年前に潰れてしまっているが、市内ならまだまだいくつもあるようだ。早速その中の一つへ、タオルとボディーソープとシャンプーを持って赴く。

銭湯の値段というのは、実は都道府県内では共通である。東京都だと450円。これは現憲法制定以前の昭和21年に、終戦直後の物価高騰を抑制する目的で出された「物価統制令」という勅令の規定に基づいている。天皇の命令である勅令は法律と同じ効力を有するが、この時代錯誤な規定の対象物は、現在ではこの公衆浴場の入浴料を残すのみとなっている。

ちなみに東京都の銭湯代は昭和23年の新円切替時で6円、東京オリンピックの頃(1964)が23円、かぐや姫の「神田川」が流行った1973年は55円、第二次オイルショックの頃(1979)が180円、バブル絶頂期(1989)が295円、日本経済が「失われた10年」に突入しつつも徐々に上昇し、ハンバーガーが60円にまで下落した2000年に400円になり、2005年頃から現在の450円に至るそう。こういう物価の推移は見ていると当時の世相が見えてくるようで面白い。

引用元 http://homepage2.nifty.com/NG/sento/sento02.htm



話がそれてしまった。ともかく、市内のとある銭湯に行った。ケロリンの風呂桶もあった。そこは決して銭湯としては広いともいえないしサウナなどもなかったが、ワンルームの窮屈なユニットバスで便器を見つめながらの普段の入浴とは異なる次元の入浴を体験することが出来た。江戸っ子向けに温度も高めで、久しぶりに気持ちの良い入浴を楽しめた。


東京で、窮屈なユニットバスでの入浴を余儀なくされている一人暮らしをしている方、家の近所を探してみてください。ここは元江戸東京。まだまだ現役の風呂屋がどこかにあるはずです。たまには銭湯のでっかい風呂でのんびりするのも、イイもんですよ。